子供たちの小麦・小麦粉コーナー

みんなの小麦粉研究室

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粉学について考える



 小麦粉は人類の生存を支え、世界の家庭の食卓を彩るナンバーワン食品だ。調理法も各国で千差万別。その魅力について5回にわたり一緒に考えていくことにしよう。まずは「粉のいろいろ」から。


粉のいろいろ
 小麦粉は、家庭用と業務用をあわせると、わが国で販売されている種類は世界一だといわれている。スーパーでも小麦粉やその加工品の棚はカラフルだ。その袋をみると、おおむね三つに分けられている。強力粉、中力粉及び薄力粉である。
 それにしても、なぜ「粉」なのか。同じ店内に並ぶコメ、さらに多くは野菜コーナーに置かれているトウモロコシといった他の主要穀物は粒のまま食べるのに。
 理由は、小麦粒の硬い外皮(「ふすま」になる)とその構造にある。コメやトウモロコシのもみ殻や皮は簡単に外れる。しかし、小麦は縦に粒溝が走り、これが邪魔をして中にある約80%を占める胚乳(主はでんぷん)や、2%ほどだが必須アミノ酸などを含んで「栄養の宝庫」といわれる胚芽をきれいに取り出せなかった。このため人間は古来、小麦粒を一度すりつぶす方法をとってきた。現代ではロール式製粉機により、人手をまったく介さず小麦をひき割り、純白の小麦粉ができるようになった。
 つまり、小麦は粉にして食べられており、同時にそれぞれが小麦粉本来のパワーを引き出すことにもなった。
 というのは、胚乳は「グルテニン」と「グリアジン」という2種類のたんぱく質を含んでいる。粉に水を注ぎ、生地(ドウ)を練ると、弾力性に富む一方で伸びにくい「グルテニン」、逆に弾力は弱いものの粘着力が強くて伸びやすい「グリアジン」の二つが合わさってグルテンを形成し、パンを膨らませたり、うどんをのコシなど独特の食感をかもしだす。グルテンの性質や含有量の違いで強力粉(12%)、中力粉(約9%)及び薄力粉(約8%)に区分され、それぞれ用途が決まっていく。
 どの粉がラーメン向きか、ケーキにはなにがよいか、パン用には・・・次回から具体的にみていきましょう。                       (次回はパンとラーメン)

  
小麦粉豆知識
 コメ、小麦、トウモロコシは世界の3大穀物。2010年で約23億トンあった世界の穀物生産量(国連食糧農業機関調べ)のうち、小麦はほぼ6億5,000万トンでトウモロコシ(8億3,000万トン)に及ばないが、地球上どこでも食べられている。日本は年に550万トンほど小麦を輸入、国産の約60万トンと合わせ、相当な“小麦粉好き”の国民である。


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