子供たちの小麦・小麦粉コーナー

みんなの小麦粉研究室

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小麦粉と上手に付き合おう

 


小麦のハードとソフト
 ふわっとした出来たてのパン、口の中でとろけるケーキ、そして柔らかい中にもコシのあるうどん―加工の仕方によって小麦粉ほど味わいや食感を変える食べ物は珍しいだろう。
 小麦粉でつくる食品の数の多さの魅力はどこにあるのだろうか。
 太陽と雨、大地の恵みである小麦。その品質は粒の硬さにより大別される。硬質(ハード)小麦は、でんぷんとたんぱく質が粒にみっしり詰まって硬く、粉にするとやや粗めになる。対する軟質(ソフト)小麦の方は詰まり具合がゆったりして柔らかく、細かい粉になる。
 この硬軟の差は小麦の遺伝子や自然の栽培環境に由来する。
 硬質小麦からは、強力粉ができる。ふつう、たんぱく質(小麦粉独特の弾力、粘りのもとになるグルテン)が多く生地のパワーも強い。主な用途は発酵パンだ。同じ強力粉でも、たんぱく質がいくぶん少なめであれば、フランスパンのように大きな膨らみのいらない直焼きパンや餃子の皮、中華麺、ピザなどに用いる。
 これに対し、硬質小麦よりグルテンの少ない軟質小麦から出来るのが薄力粉。
 柔らかなケーキやクッキーといった菓子、てんぷらに向いている。
 また、ソフトで、ある程度弾力を求められるうどんは主に中力粉を使う。硬質小麦と軟質小麦の間に位置する中間質小麦がその原料になる。水で練ってグルテンを形成し、パンほど硬からず、ケーキよりはコシのある食感という特性がある。
 まさに小麦粉は変幻自在な食材である。

  
<小麦粉話題あれこれ>アメリカで注目、全粒粉
 先進国では「メタボリック・シンドローム」(内臓脂肪症候群)が頭痛のたね。内臓肥満から高血糖、高血圧、高脂血症になるリスクも高い。対策としてアメリカでは全粒粉パンが注目されている。胚乳、胚芽、表皮が全て含まれている小麦粉で焼く、ビタミン・ミネラルといった滋養分のほか、胃腸をきれいにしてくれる不溶性の食物繊維の量は玄米をしのぐほどだ。


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