子供たちの小麦・小麦粉コーナー

みんなの小麦粉研究室

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小麦粉と上手に付き合おう

 


小麦粉と塩の関係は…
 小麦粉からパン(強力粉)やうどん(中力粉)の生地を作るとき、いずれの粉にも欠かせないものがある。塩だ。
 小麦はコメ、トウモロコシと並ぶ世界の主要穀物。製粉し、さまざまな形を変え、肉や野菜とともに調理され、世界の栄養をリードする食卓の王様といってよいだろう。
 その最大の特長は、コメやトウモロコシにはないグルテニン(弾力に富むものの伸びにくい)とグリアジン(粘りがあって伸びやすい)というたんぱく質の存在。小麦粉に水を加えて練っていくと、この二つは合体し、粘弾性のあるグルテンを形成していく。このとき適量の塩が、小麦粉の魅力を引き出す重要な役割を果たす。
 まず、塩分はグルテンの働きを強め、パンの生地を引き締める。その結果、イースト菌による発酵で柔らかく、きめ細かく膨らみ、ふっくら焼き上がる。また、発酵のスピードを抑え、雑菌の繁殖も防いでくれるので、パン本来の香りを長持ちさせることになる。
 一方、うどんであれば、コシのある独特の食感を生む。パンでも同じだが、かすかな塩味は、味を調え、小麦粉以外の材料(例えば砂糖)の味を引き立てる。さらに味も良くなる。とくに日本めんでは、めんの芯の部分にまで塩水が染みとおり、ゆで時間を短くするメリットもある。乾めんであれば、急速な乾燥を防ぎ、日持ちをよくしてくれる。
 むろん、塩を入れすぎればグルテン形成に逆効果となることがあるので、バランスは必要だ。
 この塩加減は、食パン、菓子パン、クロワッサンなどパンの種類で、あるいは、手述べか機械打ちかといっためんの製法、打つ季節 ―夏は塩が多め、冬は少なめ― によっても微妙に違う。中華めんなど、あまり塩を加えないものもある。
 このように、塩との関係は複雑で、まさに小麦粉は生きているといっても過言ではない。

  
<小麦粉話題あれこれ>イタリアから世界へ広がったパスタ
 地中海沿岸では昔からデュラム小麦が取れた。それを挽いて得られたセモリナを材料にイタリアで12世紀からさまざまなスパゲッティ、マカロニが生まれた。その総称がパスタ。ロング、ショート、スモール、特殊な形状などいまでは500種類以上あるといわれる。日本には文明開化の明治時代以降に入り、いまや世界に冠たるパスタ愛好国になっている。


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