子供たちの小麦・小麦粉コーナー

みんなの小麦粉研究室

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小麦粉の加工と応用


いろいろに変化する小麦粉


 精進料理や懐石料理でおなじみの「麩」。中世、僧侶が中国より伝えたといわれ、江戸時代には庶民の食卓にも上った。この素材が小麦粉から作る植物性たんぱく質のグルテン。焼麩、生麩に加工され、栄養価の高い低カロリー食だ。
 
 小麦粉の主成分は、でんぷんである。消化によく、アスリートは競技前、エネルギー源としてパスタなどを軽く摂るという。その小麦粉を練って生地を作り、水で洗うと、ぶよぶよしてふやけた塊が残る。グルテンである。主要穀物では小麦粉のみに与えられた天の恵み=B


 麩は小麦のグルテンが持っている特性を上手に活用した日本の伝統的な食べ物だが、生産にはきれいで大量の水が欠かせない。雨の多いモンスーン文化ならではの技法だろう。
 それにしても、小麦粉の利用法は広い。日本料理の代表・天ぷらは食材の味を引き出す調理法の一つだ。卵をボウルに割りほぐし、冷水を混ぜた卵水の中にふるった薄力粉を入れ、手早く軽くまぜ、バッター(軟らかい練り生地)を作る。グルテンを形成し過ぎないようにすることが重要なので、たんぱく質の少ない薄力粉が適している。バッターを野菜や魚介などの具に衣としてつけ、油で揚げていく。サクッとした歯ざわりは心地よい。


 天ぷらのほか、表面に小麦粉をまぶす「から揚げ」、カツレツ、串カツ、コロッケなどのパン粉を用いる「フライ」もある。
 「天ぷら粉」「から揚げ粉」「お好み焼き粉」「竜田揚げ粉」「たこ焼き粉」などが市販されている。これらは、「プレミックス粉」と言われ、用途によって小麦粉にあらかじめ他の原材料を配合して調整したものだ。「プレミックス粉」をつかえば、手軽に家庭で小麦粉料理が出来る。
 このほか、カレーやビーフシチューのルーにも小麦粉は入っている。


 一方、でんぷんの方も、布や段ボールなどの接着のほか、水産練り製品の粘着や食感向上、医薬品への配合など多方面で活躍中だ。
 小麦粉はいろいろな顔を持つ世界の主食である。

  
<小麦粉の上手な使い方>
 小麦粉は強力粉(パン、ピザなど)、中力粉(うどんなど)、薄力粉(ケーキなど)に大別される。用途に合わせ、必要な量を買うのが上手な買い方。使う前に、よくふるうと料理や菓子が上手においしく出来る。袋から出した粉は余っても袋へ戻さない。もし水気を吸っていたら、袋の中でカビや固まりの原因になってしまう。においや湿気も苦手。洗剤、灯油、化粧品などにおいの強いものから離し、涼しく乾燥したところ保管するとよい。


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