子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)

 今、朝食だけでなく「夕食にパンを」といわれている。そう、パンを3度の食事に取 り入れることは、とても賢いことなのだ。なぜなら、その栄養価値だけでなく、パン はほかの良い栄養を運んでくれる、すぐれた力をもつ「いい友」だからである。

 パンはいい友                          毎日中学生新聞掲載

  たとえば肉料理のときに、それだけよりも、パンと一緒にいただいた方が、はるかにおいしい。
  パンのあっさりした味が、しつこい油分をほどよく中和させて、肉の味をいっそう引 きたててくれるからだ。肉だけでなく、魚も野菜も同じだ。
  自分は目立たず、いい友だちを連れてきてくれて、まわりの友だちの良いところを引 き立ててくれる。そういう友だちが一番だが、パンはそういう「いい友」そっくりで ある。
 こんな「いい友」を人々は、ほおっておくはずがない。世界中の人から大切にされ愛 されてきた。その歴史は古く、約6000年も前、エジプト人が「神の贈り物」として 作ったのが始まりだ。
  日本で初めてパンを焼いたのは、江戸時代末期のお代官、江川太郎左衛門という人。 天保13(1842)年の4月12日のことだったので、わが国ではこれを記念して、毎月12 日を「パンの日」としている。
  パンは「栄養を運ぶ車」ともいわれる。どんな食品とも相性がよく、さまざまな栄養食品を、いっそうおいしく食べさせてくれるからである。「いい友」と同じ意味であ る。
  原料の小麦粉には、でんぷん、たんぱく質などのほか、ビタミンB類やEやパントテン酸などのビタミンや、リン、カルシウム、鉄、カリウム、マグネシウムなどミネラルも含まれている。
  たとえばこのうちの、たんぱく質は体をつくる最も大切な栄養素だといわれているが、最近の脳の研究で、人間のあらゆる活動にも、きわめて大切なものだということ がわかってきた。


 

  脳の中の神経伝達物質のひとつにセロトニンという物質があるが、これが頭も心も体も元気に保つために、たいへん重要なはたらきをしているというのだ。
 これが不足したり、なくなったりすると、元気をなくすどころか、老化を早めたり、がんにかかりやすくなったりする。
 じつはセロトニンそのものが、そのはたらきをするのではない。体内でセロトニンから作られるメラトニンが、人間の抵抗力や元気をつくっているのだ。このメラトニン のもとになるセロトニンの前段階物質がトリプトファンという物質で、これがおもに肉のたんぱく質に含まれている必須アミノ酸なのである。
 すこし込み入った説明になったけど、要は食べ物からとるたんぱく質は、とても重要ということだ。たんぱく質をたっぷりとることによって、脳のはたらきが良くなり、勉強もはかどり、元気な毎日をおくることができるのだ。
  みずからもたんぱく質を含み、しかもたんぱく質の豊富な肉などをたくさん連れてきてくれる「いい友」パン。そのすぐれた価値を、いまいちど、しっかり見直してみる必要がありそうだ。

          提供(財)製粉振興会

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