子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)


小麦粉食品で健康なからだづくり
学校と小麦粉料理 小麦粉は生かされている

小麦粉は中学生グルメのサポーター

 食べ物は、取れたところで食べるのが一番おいしいという。調理の仕方、味が風土にマッチしているからだろう。
 中学生は総合学習で「食」の伝統をリレーし、ときに新しいものへと変えていく。その時の味方が小麦粉。
 小麦粉の世界は実に広い。

 


粉の種類と主な使いみち


「柿の子まつり」
食材はすべて柿で

奈良県西吉野村立白銀北中学校
http://www.sikasenbey.or.jp/~kaki-jhs/

いっせいに柿の皮むき
 
 「カキのフライを揚げるよ」
 中学生たちが衣にてんぷら粉をつけ、鍋へ。ジューッという音をたて、アッという間にキツネ色に。湯気の立つ一口てんぷらは、ジューシーで甘い。そう、海の牡蠣ではなく、木に実る柿である。
 今月、奈良県西吉野村の村立白銀北中(小川和夫校長、生徒数39人)は「柿の子まつり」でにぎわった。
 奈良県といえば、
 「柿食えば
   鐘が鳴るなり
    法隆寺」
 と俳人・正岡子規、が法隆寺(奈良県斑鳩町)でよんだほど柿との縁は深い。なかでも西吉野村は、人口約3900人の過疎の村だが、全国有数の柿の産地である。

特産物の柿で地域おこし
 生徒たちの家はほとんど、柿づくりにたずさわっている。村には柿博物館だってある。そこで1988年、生徒会が中心となり、「ふるさとを愛する気持ちを育て、自分たちの手で発展させよう」と始めた地域おこしフェスティバルが「柿の子まつり」である。
 保護者をはじめ、中学校の隣の村立白銀北幼稚園の子どもたち、近所の老人会のメンバーも集まって、柿の皮の長むき競争や早むき競争などゲームに歓声がわく。生徒会が考えた遊びである。

創作柿料理は力作ぞろい
 メーンは、みなが楽しみにしている柿料理。1〜3年を2班ずつに分け、計六つの趣向をこらしたメニューを考え出した。てんぷら、たこ焼き、グラタン…小麦粉をまぶしたり、小さく切って生地に入れたり、蒸したりと、どれにも柿を使う。担当や家庭科の教師らがアドバイスした力作ぞろいだ。
 家庭科室で調理し、試食した。「カラッと揚がって、ニンジンみたいや」「ポテトに近いじゃない?」「甘くて、おいしい」と好評だ。ほおばりながら、和気あいあいの感想が続く。
 みんなで作った柿料理の食事は、生徒たちの心をひとつにした。
 総合学習を担当する久保一弥教諭(理科)は「家で台所を手伝っている生徒はすぐ分かるが、いい面を発見できて驚くこともある」と話している。

【柿まん】 (4人分)
<材料>もやし20g▽柿1個▽ひき肉30g▽薄力粉60g▽強力粉25g▽砂糖、ベーキングパウダー、牛乳、サラダ油、卵白各適量。
<作り方>(1)小麦粉に水、牛乳、砂糖、ベーキングパウダーを加えて練り、生地を作る(2)生地を小さく分ける(3)柿を切り、サラダ油を加えてひき肉を炒め、もやしをゆでる(4)生地で具を包む(5)(4)を蒸す(6)さめないうちに卵白を塗る。

「ふくれ菓子」
島のおばあさんに教わって

鹿児島県十島村立宝島小中学校小宝島分校
http://www5.ocn.ne.jp/~kodakara/


黒砂糖をよく混ぜます

蒸し器に葉をひいて、生地を蒸す準備


 一周4キロの島を囲む白いサンゴ礁とコバルトブルーの海、ガジュマル(クワ科)など緑鮮やかな南国の木々。鹿児島県・十島村に属する小宝島の自然は、目が覚めるほど美しい。鹿児島港(鹿児島市)からフェリーで約12時間もかかる。人口はわずか50人。七つの有人島、五つの無人島からなる日本一なが〜い村(162キロ)の有人島には一つずつ小中併設の学校(村立宝島小中学校) がある。

お菓子づくりで地元交流
 小宝島の分校(橋口忠生校長)で、「ふくれ菓子」づくりを始めたのは4年前。小中学校の児童・生徒の合同クラブ活動としてスタートした。いまは中学2年生が2人、小学生が6人の計8人と、島に5人いるおばあさんたちとの交流を目的に年1回行っている。といっても、指導するお年寄りがいなくては、菓子づくりは始まらない。
 「小麦粉のだま(溶けずに出来る粉のかたまり)がないようにかき混ぜてね」と言いながら、おばあさんらは黒砂糖の入ったボウルに白い小麦粉を袋からあけていく。砂糖は鹿児島県の特産。泡立て器がクルクル回るにつれ、チョコレート色に。「家によって黒砂糖の使う量はまちまち」「甘い味の好きな人は砂糖を足してもいいね」
 生地は蒸し上がると、まるで黒パンのように固まる。クマタケラン(ショウガ科)の葉の芳香が心地よい。四国以南に生え、胃を丈夫にする作用のある薬草で、昔は握り飯を包んだという。
 「こっちの方が甘くておいしい」「ボクのが一番だ」。4班に分かれた小中学生の自慢合戦のゴングが鳴る。やはり自分で作ったものが一番おいしい。
 ふくれ菓子は鹿児島県内の各地の家庭で古くから調理されてきた。小宝島分校の十田孝志教頭も、「私も子どものころ食べた」と思い出す。土地の味なのである。
 また奄美諸島の家々で作る、小麦粉を団子状に練って油で揚げたドーナツ(サーダアンダギー)も「いける」と懐かしがる人は少なくない。小麦粉の活用法は実に多様だ。

【ふくれ菓子】
<材料>薄力粉1キロ▽黒砂糖1キロ▽卵2個▽ふくらし粉(ソーダ)大さじ1▽酢少々▽クマタケランの葉3〜5枚。
<作り方>(1)粒をつぶした黒砂糖に卵を入れ、ボウルの中で混ぜる(2)ふくらし粉、酢を入れる(好みで砂糖をさらに加えてもよい)(3)小麦粉を入れ、水を注ぎ、生地がトロトロになるまでかき混ぜる(4)蒸し器の底に葉の裏を上にしたクマタケランを敷き、生地が漏れないように注ぐ(5)20〜30分蒸し、刺したハシに生地がつかなければ出し、適当な大きさに切っていただく。



*今までに、掲載したものは「メニューリスト」のバックナンバーの項目に入っていますので、ご覧ください。