子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)


 小中学校新聞(小麦粉は生かされている 2月号)
●食と農の体験塾で学ぶ


●市立三角小学校(熊本県宇城市)

 世界で一番よく食べられている小麦粉。「食」の大切さを知ってもらおうと、熊本県宇城市三角町の宇土半島にある高野山の中腹で地元農家が開いている「食と農の体験塾」でも、主役は小麦粉。参加者はパンやピザ、それにバウムクーヘンづくりなどを楽しんでいます。



慣れない手つきで小麦粉をふるいにかけました


「生地を練るのは力がいるね」
=写真はいずれも「食と農の体験塾」で、三角小4年生

「ほうら、生地の完成だよ」と宮田さん(左)


 「食と農の体験塾」はミカン農家の宮田研蔵さんが、「命のもとである食を見直して」との願いを込め、9年前に始めました。保育園児から大人まで、九州一円から年に約一万人も訪れます。
 同じ宇城市内にある市立三角小学校(上田九州男校長、児童数316人)の4年生58人が体験したのは昨年10月。総合的な学習の時間を使った「三角町の郷土料理のよさ発見」がテーマです。学校では4年ほど前から、この塾で学んでいます(材料費1人300円)。
 「いい景色だね」
 ログハウスから望む不知火海(八代海)と、そこに浮かぶ天草の島々はいつ見てもきれいで、思わず歓声が上がりました。宇土半島は緑豊な農業地帯でもあります。
 ここで使っている小麦は、宮田さんが無農薬で栽培したもの、そして熊本県内産の2種類です。身近なところで取れた食材を自分たちの食卓へ、という「地産地消」の考え方がベース。そんな話をしながら、宮田さんは小麦を電動うすにかけ、製粉していきます。白い小麦粉がどんどんできていきます。全員でふるいにかけました。

小麦粉はいろいろな食材とマッチする
 「今日焼くのは、チョコレートパンとピザです」
 宮田さんの説明でボウルに小麦粉をいれ、こうぼ菌を溶いた水を少しずつ加えて練っていきます。生地づくりだね。指の間でねばる生地を丸め、たたいたり、延ばしたり。
 耳たぶくらいにふんわりしてきたら、ボウルへもどし、ボウルごとビニール袋に入れて約20分も待てば、パンはふくらんできます。発酵作用です。続いて、袋から取り出した生地を成形し、小さくくだいたチョコレート片をはさんでいきます。
 へいこうしてピザの成形も進めます。手に軽く油をつけて延ばす友だちもいます。作業をやりやすくするコツですね。直径20cmほどに延びた生地の上に、宮田さん手作りのベーコンや刻んだピーマン、ネギといった野菜、小さく切ったチーズをのせていきます。自分の好きなだけのせる、いわばトッピング。ピザの味を引き立てます。
 店で売られているピザによっては、魚が使っているのを見たこともあるでしょう。ここからも、小麦粉はいろいろな食品にとてもよく合う、便利な食材であることが分かります。

炭火で焼くんだ
 さて、焼いてみよう。
 現代では家庭のエネルギー源は、電気やガスですよね。しかし、ここでは使いません。まきや炭の火力です。しかも、まきは最初に4年生がオノを手にして割りました。
 パンとピザは次々とパン焼き釜へ入れていく。ピザは1分、パンは5分もすれば焼き上がり。それほどマキの火力は強く、たき火さえあまりしたことのない児童は、火力に感心しながら、自作のパンやピザをおいしく食べました。
 担任の川瀬和子先生と藤本三郎先生は、「児童には、地元に伝わるだんご汁(小麦粉生地を野菜や肉などと煮た、一種のすいとん)づくりも体験させ、ふるさとの味を知ってもらいたい」と話しています。

バウムクーヘンも焼くよ
 ところで、「バウムクーヘン」というドイツのケーキを知っていますか。バウムは「木」、クーヘンは「ケーキ」を意味するドイツ語。ドーナツ状の穴が真ん中にあり、木の年輪のような同心円模様の入った菓子です。日本ではとても人気が高い。これを焼くため「食と農の体験塾」に来る人が一番多いという。
 本当にできるの?
 誰しも、そう思うでしょうね。だって、バウムクーヘンの何重にもなった年輪は、家にあるオーブンではとうてい焼けません。
 まず、腕の太さほどの青竹を用意します。それを炭火でじっくりあぶる。青竹に含まれている油分が熱で外へ染み出すので、ふき取っていきます。次に溶いた小麦粉を、はけで長さ30cm、厚さ2mmくらいにして竹へ塗っていきます。
 それをぐるぐる回しながら炭火で焼き、全体にこげめが出来たら火から離し、その上にまた生地を塗り、再びぐるぐる・・・・・・・。これを30分ほど繰り返す。冷めたら縦長に30cmの切れ目を入れると、パラッと外れるように竹から離れます。こげめが年輪の層に見え、厚さ5cmほどの自家製バウムクーヘンの出来上がり。手間はかかりますが、とても楽しい仕事です。
 「最近は福岡県や佐賀県からも足を運んでくれます。遊びながら調理することで食を考え、健康はその食からくることを広げていきたい」と宮田さんは張り切っています。


おいしかった!

「食と農の体験塾」で小麦粉を楽しく調理した宇城市立三角小4年生の感想です。みんな頑張りさまざまなことを学びました。

井上香朋さん  パンは置いておくとふくらむことにびっくりしました。ピザは、手に油を付けてのばすのと、ふつうにのばすときとは全然ちがいました。どうしてそんなにちがうのか分かりませんでした。

内田開斗君  小麦粉をもんでかためました。ぼくたちの班は150点でした。次に木をみんなで切りました。「地球温だん化」やCO2という言葉を知りました。ピザにはピーマンがどっさり入っておいしかったです。

兼本瑠奈さん  パンをこねたり、ピザを作ったりして、おなかがいっぱいになりました。ピザはチーズをいっぱいのせました。

正垣洸太君  パンやピザをやくのも、電気を使わないで作れるとは思えませんでした。チョコレートパンなども上手にできました。



*今までに、掲載したものは「メニューリスト」のバックナンバーの項目に入っていますので、ご覧ください。