子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)


 小中学校新聞(小麦粉は生かされている )
家庭科の実習は郷土料理「だんご汁」を


 世界で最も多くの人が食べるもの―それは小麦粉です。原料の小麦は日本でも全国で栽培されています。風土にあった食べ方をし、その味は地域の香り。親から子へ、そして子から孫へと伝わっていきます。各地の友だちはどう受け継いでいるのか。一緒に見ていきましょう。

                       
               「だんだん伸びてきたぞ」
                      =野津原中部小家庭科室



 別府湾に面した大分県大分市の中でも、市立野津原中部小学校(小野精一校長、児童数42人)は内陸側の山間部にあります。周りには田畑も残っています。この地方が「豊後」と呼ばれた昔から、小麦粉をだんご汁にし、また、「やせうま」という名の郷土料理として伝承されてきました。
 5年生(6人、現6年生)が今年1月、卒業した6年生(11人)と家庭科の時間にチャレンジしたのは、だんご汁でした。
 粉を入れたボウルに水を少しずつ注いでいきます。「耳たぶくらいの硬さまでこねるのよ」。地区の食生活改善推進協議会長、加藤英子さんらの指導で、手で練っていきます。小麦がコメと一番違うのは、粉から行うこの生地作り。粉に含まれているたんぱく質がグルテンを形成し、歯ごたえのある食感を生んでいきます。
 最初は指にこびりついてバラバラな生地も、時間とともにまとまり、ヒモのように長く伸ばしていきます。さらに親指大にちぎり、平らにします。あらかじめシイタケ、ゴボウ、サトイモなど野菜を入れて煮たてたナベに放り込んで出来上がり。だしはいりこやかつお節でとり、味のベースはミソ味です。
 この日は授業参観日(オープンスクール)。来校したお母さんたちもごちそうになりました。
 だんご汁に似た食べ方は、各地にあります。でも、「やせうま」って、なんでしょうね。
 一説では、源平の合戦に敗れた平家の若殿が豊後へ逃げのびた。乳母は京都の八瀬出身で、「やせ」と呼ばれていた。ゆでたあと、きなこをまぶした小麦粉だんごがとてもおいしく、若殿が思わず言った「やせ、ウマッ!」に由来するとか。面白いですね。
 さて、だんご汁。「地元の人とふれあいながら作ったのがよかった」と担任の田中繭子先生と坂本和歌子先生。近ごろは近所同士でも料理を教え合うことなどをしなくなっているだけに貴重な機会だったのですが、6年生になった河野賢悟君(11)は、「こんどは家でおばあちゃんに作ってあげたい」と張り切っています。


▽野津原中部小ホームページ
http://www.oct-net.ne.jp/~nth-chu1/

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