子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)

 小中学校新聞(小麦粉は生かされている)

 小麦粉は世界中の食卓を飾る穀物の王様。日本でも全国各地で生産され、ふるさと学習や友だちとの交流の格好の素材になっています。
 今回は、地域の食文化を知る上で大切な郷土料理を実践する埼玉県の小学校と長野県は二つの小学校の生徒が一緒につくる小麦粉料理を紹介します。
無形文化遺産の町「秩父」に伝わる小昼飯(こぢゅうはん

 埼玉県秩父市立高篠小学校



めん棒でうどんの生地を延ばしました


 「おっきりこみ」「ずりあげ」と聞いても、首を傾げるでしょうね。埼玉県北西部の秩父市を中心とした秩父盆地に古くから伝わる郷土料理です。市立高篠小学校(島嵜孝夫校長、児童数278人)の5年生39人は2学期、総合的な学習の時間(食・健康)に作りました。
 秩父市はユネスコの無形文化遺産に登録された「秩父祭」の町。この地方では農作業の合間、小腹がすいたとき(おなかがちょっと減ること)、「小昼飯(こぢゅうはん)」を取っていました。軽いお昼ごはんでしょうか。その味体験です。

 小昼飯はだいたい手近な食材で作ります。今回チャレンジしたのは三つ。「おっきりこみ」(キノコ、ダイコン、ニンジン、青菜を入れた、だし汁うどん)と「ずりあげ」(大鍋からうどんを各自はしで〝ずりあげ〝、ゴマやネギ、ユズなどを薬味に食べる)、それに溶いた小麦粉にみそ、シソの葉、ネギを混ぜたお好み焼き風の「たらし焼き」です。

 調理室。39人は10班に分かれ、調べ学習で得た予備知識を思い出しつつ、家庭科担当の野口久恵先生の指導で湯をわかし、野菜を切ったり、油をしいた鍋で野菜を炒めました。みんな初めてのことばかり。

 うどん打ちは力作業です。ボウルにあけた中力粉を塩と水で練っていきます。丸く生地がまとまったところで30分ほど寝かせ、めん棒で延ばし、包丁で切りました。たらし焼きの方から、よい香りが広がってきます。

 3時間かけてどうにか完成へ。声を合わせて、「いただきま~す」。感想をそれぞれ手書きの新聞にまとめました。「昔の人はおかしとかではなく、お金をむだにしないように小昼飯を作っていて、すごいと思った」(新井琴羽さん)といった驚きもありました。
 「ふるさとの味と伝統に楽しく触れる時間でした」(5年担任の大島悠史先生)


ホットプレートで、たらし焼き。「いいにおいだね」

粂谷美来さんの・・・
【おいしかった小昼飯新聞】(平成28年11月29日発行より
「めんから作った。水のかげんや小麦粉の量などがすごくむずかしかった。ベチャベチャになりすぎたり、かたくなりすぎたりした。ゆでた。ありえないめんの太さだった。店で売っているのと2倍も太かった。食べてみると、味はおいしかった。たくさんの失敗をのりこえた上のずりあげは、特別な味だった。よい経験ができた」。

たのしい2校合同のピザづくり 

 長野県喬木村立第一小学校
 長野県喬木村立第二小学校



 指に力を込めて生地を練ります

 「地元産の小麦粉でピザを焼き、農業に関心を」をテーマに。長野県下伊那郡喬木村にある村立喬木第一小学校(北村洋志校長、児童数313人)と村立喬木第二小学校(中村博見校長、同54人)の6年生が昨秋、合同でピザづくりを楽しみました。

 村は県南部、天竜川の河岸段丘上にあります。童話「大造じいさんとガン」などを書いた児童文学者、椋鳩十(1905~1987年)のふるさとです。小学校は2校。第一小は村の中心地に近く、山間部の第二小は田園に囲まれています。

 第一小53人、第二小14人の6年生は間もなく卒業し、同じ村立喬木中へ進みます。両校では村の農協女性部の協力でそれぞれ農業について学んできましたが、今回初めて進学前の交流も兼ね、67人が第一小に集いました。ただ家庭科室で全員一度に調理できません。二グループに分け、体育館でのレクリエーションとピザ焼きの同時進行です。

 農協女性部の人たちの指導で調理開始。具はジャガイモや玉ネギ、パプリカ、ベーコンをカレールーで炒めたカレーモントレーとチーズです。一班5~6人の作業を家庭科担当の木村菊江先生(第一小)が声をかけながら見ていきます。

 小麦粉は2種類使いました。グルテンが多く、パンなどに向く強力粉、小麦の粒を丸ごと挽いた栄養価の高い全粒粉。ボウルの中で二つの粉と塩、さとうを混ぜ、ドライイーストとサラダ油少々を加え、生地を練ります。
 生地は丸くまとまり、湯で熱したあとボウルへ戻し、ラップを被せて寝かせます。発酵です。
 待つこと約20分。

 この間、小麦の国内自給率や小麦粉消費量などについて勉強しました。「年に1人33㌔も小麦粉を食べているとは思いませんでした」(第一小・大原優翔さん)。
 6年担任の第一小の広瀬雅弘先生、浜理恵子先生や第二小の久保田有希子先生は体育館と家庭科室を行ったり来たり。忙しそうです。

 さて、生地をめん棒で平らに。具をのせ、二つの焼き方を試しました。フライパン、それとドラム缶製のまき窯です。窯の火力は強く、パリパリに仕上がりました。
 「発酵で生地が膨らむのがすごいと思いました。フライパンとドラム缶で作ったのは少し感じが違い、びっくりしました。とってもおいしかったです」(第一小・林穂乃香さん)


 農協女性部の人たちが小麦粉消費量などを
        説明してくれました


*今までに、掲載したものは「メニューリスト」のバックナンバーの項目に入っていますので、ご覧ください。