子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)

 小中学校新聞(地域のみんなの中に生きている郷土料理と小麦粉)

 ふるさとにはおいしい料理、なつかしい味がたくさんあります。小麦粉はそのためになくてはならない材料です。農林水産省が選んだ「農山漁村の郷土料理百選」の中にも小麦粉を使った料理がたくさんあります。その中でも今回は群馬県の代表的な郷土料理「おっきりこみ」と、それにまつわる小麦粉のことを調べてみました。
おっきりこみ 群馬県

 



群馬県の郷土料理「おっきりこみ」

「おっきりこみ」は群馬で生まれた働き者のお母さんの味

 「おっきりこみ」は、主に秋から冬の寒い季節に、小麦粉を水とこねた生麺を季節の野菜などと煮込んだ家庭料理です。群馬県は年間を通じて晴れの日が多く、水はけのよい土壌に恵まれているため、古くから小麦の栽培が盛んな日本有数の産地でした。そんな中、焼きまんじゅうやうどんなど小麦粉加工品による「粉食文化」が発達、定着していき、その代表格と言えるのがおっきりこみです。

 また群馬は古くから養蚕が盛んで、農家の主婦たちは畑仕事に加えて養蚕または製糸、織物に家事・育児も行うほど忙しい日々を送っていました。そんな働き者のお母さんの「少しでも早く家族に晩ご飯を食べさせてあげたい」という思いから生まれたのがおっきりこみ。愛情たっぷりの郷土料理なのです。


群馬県をあげて伝統食を守る運動も行われ、食育もしっかり

 「おっきりこみを群馬県の名物料理として県外に発信し、群馬県のブランドを創っていこう。」という思いから、2013年に『群馬県おっきりこみプロジェクト』という運動が始まりました。
 その一環として、県内の児童・生徒たちにおっきりこみのレシピをコンテストで募集し、その入賞レシピをお店のメニューに取り入れてもらうなどいろいろな働きかけも行ってきました。

 そしてほとんどの県内の小中学校の給食メニューにも取り入れられ、2016年10月には県内の給食をつくっている施設の92.6%でおっきりこみが出されました。
 これに関連して多くの学校でおっきりこみを使った食育が行われています。中には授業で実際につくってみる学校もあり、生徒たちは「群馬の郷土料理について学べただけでなく、正しい食事も身につけることができました」との声がありました。


おっきりこみの基本

 うどんは小麦粉と水をこねるとき塩を入れますが、おっきりこみは塩をいれません。
 さらにうどんとの大きな違いは打ち上がったら、ゆでずに直接つゆと煮込みます。
 つゆはしょうゆベースとみそベースがあるほか、しょうゆとみそを合わせたものもあります。

おっきりこみが食べられるお店

 『群馬県おっきりこみプロジェクト』では、 『群馬県おっきりこみマップ「おっきりこみ大図鑑」』をつくって、108のお店を紹介しています。
  ●群馬県のホームページで見ることができます。   おっきりこみマップ…検索
  ●公式ホームページ「ぐんまのおっきりこみと伝統食」でも、お店を紹介しています。
                                おっきりこみ 伝統食…検索

うどんなどのおいしい食感の秘密とは?

 
うどんや中華めんのシコシコした歯ごたえは、小麦に含まれるたんぱく質が元になっています。小麦粉に水を加えてこねると、たんぱく質の大部分はグルテンと呼ばれるものになります。グルテンは弾力性と粘着性に優れているため、この歯ごたえがうまれるのです。

 
またうどんにはモチモチした食感もありますが、これは小麦粉に多く含まれるでんぷんという成分によるものです。小麦粉に水を加えてよく混ぜ、さらに熱を加えて温度が上がると、でんぷんが水を吸って糊のような状態になっていきます。モチモチとしたやわらかい弾力のある食感は、この特性から生まれます。  (右は、小麦粉の電子顕微鏡写真(1,000倍))


うどん用の小麦粉とパン用の小麦粉は違う?

 小麦粉は大きく分けて3つの種類があります。パンは主にたんぱく質であるグルテンが多い強力粉からつくられ、シコシコした食感とモチモチした食感のバランスのよいうどんは主に中力粉からつくられます。

 国内産の小麦の多くは製粉されると主に中力粉になります。群馬県で作られる代表的な小麦もうどんの材料となる中力粉になります。適度の粘りがあり、モチモチした特性の高品質な小麦であることがうどんに最も適しているのです。(右は、たんぱく質の量と質で決まる小麦粉の種類)

小麦粉はどうやって小麦からつくられるの?

 生産地から運ばれた原料の小麦は、小麦を粉にする「製粉」を行う工場(製粉工場)で小麦粉になります。製粉工場では、搬入から包装まで自動化した段階式製粉で品質の良い小麦粉を製造し、きびしい品質検査を経て出荷されます。  (右は、ロール製粉機)

 全国にある製粉工場の規模は大小さまざまですが、日本の製粉工場の設備と技術水準は世界のトップレベルです。
 小麦の生産が盛んな群馬では古くから製粉工場がつくられ、大規模な製粉会社が生まれました。


*今までに、掲載したものは「メニューリスト」のバックナンバーの項目に入っていますので、ご覧ください。