子供たちの小麦粉・小麦粉コーナー

小中学校新聞(体験学習編等)

 小中学校新聞(地域のみんなの中に生きている郷土料理と小麦粉)

 ふるさとにはおいしい料理、なつかしい味がたくさんあります。小麦粉はそのためになくてはならない材料です。農林水産省が選んだ「農山漁村の郷土料理百選」の中にも小麦粉を使った料理がたくさんあります。その中でも今回は長野県の代表的な郷土料理「おやき」と、それにまつわる小麦粉のことを調べてみました。
おやき 長野県

 



長野県の郷土料理「おやき」

「おやき」は大昔から伝わるご飯の代わりの郷土料理。

 「おやき」は長野県内で広くつくられ、地域によって形やつくり方が数え切れないほどさまざま。おもに小麦粉の皮で野菜などを加工した具材を包んだものをそう呼んでいます。
 おやきが生まれたのはとても古く、今から約4千年前と推定されています。その後米が栽培されてから山や斜面のお米がとれない土地でつくられ、多くの地域の農村に広まっていったと言われています。

 昔はご飯の代わりとして食べられ、中には1日に1食は必ず食べられていた地域もありました。またお盆やお正月などの特別な日にも食べられる風習も残っています。
 そして50年くらい前に炊飯器の登場やお米の品種改良などにより、毎日家庭で食べられることが減っていきました。でも、今も郷土料理として残っているのは、特別な日に食べる風習があったからかもしれません。


健康長寿の長野県で小麦食として愛され、受け継がれている「おやき」。

 長野県は健康長寿(長生き)の県として知られています。その県民は常に小麦粉購入量上位の長野市をはじめ、パンやめん類などの「小麦食」を多く食べている習慣があります。
 実際長野県の70代の人たちを調べてみると、普段の食事の中で小麦食が幅広く食べられていることがわかっています。もちろんおやきも、その中で人気の高いメニュー。これらのことから小麦食も、おやきも、長生きの多い長野県の人々の健康的な食生活の中心にあると言えます。

 そんなおやきを次の世代の子どもたちに受け継いでいこうという動きもあります。現在県の内外でおやきのつくり方を実際に料理しながら教わる「おやき教室」が開かれています。小麦粉を粘土のようにこねられる楽しさもあって、多くの子どもたちから好評のようです。


「おやき」の基本

おやきの代表的なつくり方は大きく分けると次の3つ。
 ●焼き(揚げ焼きを含む)
  いろりの灰の中に入れて焼くおやきがルーツ。もっとも古いつくり方。
 ●焼き蒸かし(揚げ蒸かし、揚げ焼き蒸かしを含む)
  水分の多い生地を使うのがほとんどで皮がモッチリ!
 ●蒸かし(蒸かし焼きを含む)
  一番多いつくり方で、ふくらし粉を使っているものとないものがある。

小麦粉はどれも中力粉を使用。水を加えて練る生地は温度や湿度で仕上がりが変わるほどデリケートなので注意!

もっと「おやき」について知りたい人は

 信州おやき協議会(事務局・長野商工会議所)ホームページ「信州おやき調査隊」にアクセスしてみよう。
 おやきとは―
  おやきって何?/
  どうやって作るの?/
  おやきの歴史を調査します
 その他におやき店一覧、口コミ投稿などたくさんの情報があるよ。


日本に小麦はいつからあったの?

 
小麦が日本へやってきたのは紀元前1世紀ごろと推定されています。今からおよそ2000年も昔の弥生時代中ごろには、すでに小麦の栽培がはじまっていたと言われています。
 大昔はおもに中国からいろいろな食べ物が伝えられました。うどんやそうめんなど小麦粉からつくる「めん類」の原型も1300年以上前にやってきたそうです。
 ちなみにおやきに形が似ている「まんじゅう」は鎌倉時代(1200年ごろ)に生まれました。

「おやき」に使われる中力粉とはどんな粉なの?

 小麦粉は大きく分けて3つの種類があります。含まれている「グルテン」というたんぱく質の量と質の違いによって「強力粉」、「中力粉」と「薄力粉」に分けられています。
 中力粉はうどんに欠かせない小麦粉で、そのコシとねばりは中くらいの量と力のグルテンと、糊になりやすいでんぷんという成分から生まれます。
 練るのに手間がかかり、温度や湿度の管理もデリケートなのはうどんもおやきも同じ。それだけに中国では赤ちゃんが生まれると、長寿を祈ってめん類をふるまう風習があったそうです。
 

実際に「おやき」は栄養面では体にいいの?

 おやきの皮となる小麦粉の中心的な栄養成分は炭水化物とたんぱく質です。
 約7割を占める炭水化物は、体温を保ったりスポーツをするときのエネルギーの素となる、「スタミナパワーの素」を含んでいます。
 おやきは農家の体を使う人たちの食事にはもってこいの食材だったのです。
 さらに小麦粉からつくられる食品は野菜や肉や卵などいろいろな食材と相性がよく組み合わせることができ、食卓でのメニューをおいしく豊かにしてくれます。これによって、栄養面でもバランスよくとることができる、食材なのです。


*今までに、掲載したものは「メニューリスト」のバックナンバーの項目に入っていますので、ご覧ください。