小麦・小麦粉に係る話題

話題のバスケット

 小麦粉は人類の長い歴史の中で人々の生活と共にさまざまな発展をし、今ではなくてはならない食品材料となりました。この欄では、原料の小麦から加工品になって消費者の方々に食べていただくまでの幅広い小麦粉の世界をいろいろな角度から取り上げ、楽しく、ご参考になる話題として皆様にお届けします。

天ぷら作りのコツ
 「天ぷら」という言葉の由来にはいくつかの説があります。ポルトガル語のテンペロ(調理)がなまったものだとか,宣教師によって伝えられた寺(テンプル)料理から来ているとか、定説がありません。
 いずれにしても,中国から渡来した油による加熱料理から発展したというより,16世紀に南蛮船が持ち込んだ料理が基本になって,日本人に合うようにアレンジされたもののようです。
 天ぷらを揚げる場合のコツは,1粉,2たね,3油だといわれています。たねと油の間に高水分の壁を作って,味が逃げないようにすると共に,カラッとした食感に仕上げるために,衣をつけます。冷水か卵入り冷水中にふるった薄力小麦粉を入れ,太めの箸で手早く軽く混ぜます。衣に粘りが出ないようにすることが重要で,そのためにはたんぱく質の含有量が少ない薄力粉が適しています。天ぷら粉にはでんぷんなどがあらかじめ混ぜてありますので,これを使うと衣に粘りが出にくく,カラッと揚がります。
 一定の温度を保つために,油をたっぷり使い,一度に揚げ過ぎないことが肝心です。魚で180℃,野菜で170〜175℃くらいがよく,すぐ油を切り,重ねないようにします。



デニッシュ・ペストリーは世界の菓子パン

 デニッシュ・ペストリーとは,デンマークの菓子という意味です。オーストリアのウィーンで生まれ,デンマーク経由で世界に広まりました。砂糖,バター,卵を多く含む生地に,パイのようにバターを包んで何回か折り込み,生地を冷やしながら成形し,発酵してから焼く菓子パンです。
 渦巻状や編目状など形はいろいろです。これに,各種のクリーム,ホワイトソース,チーズ,シナモン,ナッツ,ジャム,果物などで,詰めもの,コーティング,またはトッピングをした多種類の製品があります。
 アメリカとヨーロッパのタイプがあり,日本のデニッシュ・ペストリーは両方の長所を採り入れたのが多いようです。
 デンマークではヴィエナ・ブロート(ウィーン風パン),フランスではガトーダノワ(デンマーク風菓子)と呼んでいます。

(一般財団法人製粉振興会参与 農学博士 長尾精一)

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