小麦・小麦粉に係る話題

小麦粉のある風景

あつあつグラタン

ひらの あさか

グラタンという料理
 イタリアと国境を接するフランスのドーフィネ地方が発祥の地といわれているグラタンは、加熱によって、表面にうすい皮や焦げ目をつけたオーブン料理のことをさしますが、フランス語で「鍋にこびりついた薄皮をかき取る」つまり、”削る”を意味する[gratter]ということばが、その語源だといわれています。
  基本的な作り方は、グラタン皿にバターを塗って、あらかじめ火を通して下準備をしておいた材料(魚介、肉類、野菜類など)にソースをからめて、チーズ、パン粉をかけて、オーブンで焼き色をつけたものです。  


グラタン3種
 「マカロニグラタン」ホワイトソースをつくる。鍋にバターを溶かし、小麦粉を加え、焦がさないようにていねいに3~4分炒める。牛乳をあたためて、ブイヨンを加えて溶かす。炒めた小麦粉にこの牛乳を少しずつ加え、だまにならないようによくかき混ぜ、白こしょう、塩を加えて味を整え仕上げる。マカロニは、たっぷりの沸騰したお湯に塩を加えて固めにゆでる。えびは殻と背ワタを取って、塩水で洗い水気をよく切る。玉ねぎとにんにくはみじん切り、マッシュルームはうす切り、ベーコンは細切りにする。鍋を熱してバターを入れ、材料を炒めて、塩こしょうで味を整え、先きほどのホワイトソースに加えて、次いでマカロニを加えてソースをよくからめる。耐熱容器にバターを塗って、具材を流しこみ生パン粉、ピザ用のチーズをのせて、200℃のオーブンで15分ほど焼いて、最後にパセリのみじん切りをちらす。
 「かきとエリンギのグラタン」かきは、塩水で洗って水気を切り、表面に小麦粉をまぶしておく。らせん状のショートパスタか、なければマカロニをゆでておく。玉ねぎはうす切り、にんにくはみじん切り、エリンギとベーコンは食べやすい大きさに切る。鍋にバターを溶かし、にんにく、玉ねぎ、ベーコン、エリンギの順で炒めてから、かきを加え、塩とこしょうを加える。ここにホワイトソースと牛乳を入れて、さらにショートパスタを加えて軽く沸騰させる。耐熱容器にバターを塗って、具材を流し入れ、生パン粉、パルミジャーノチーズをおろして、たっぷりとかけてから200℃のオーブンで8分ほど焼く。
 「山芋と鶏肉の和風グラタン」山芋は皮をむいてすりおろす。長ねぎは、青い部分を中心に小口切りにし、鶏肉は1cm角くらいに切る。酒、本みりん、みそを合わせ電子レンジで加熱する。鍋にごま油をひいて、鶏肉を小麦粉をふり入れて炒め、塩で軽く味をつける。ボウルに山芋、刻んだ長ねぎ、合せ調味料、炒めた鶏肉を入れて、さっくりと合せる。耐熱容器にバターをひいて、材料を流しこみ、ピザ用のチーズをかけ、200℃のオーブンで15分ほど焼いて取り出してから、大葉のみじん切りを上からかける。


これもグラタンなの?
 グラタンの名がつくスープに「オニオングラタンスープ」があります。玉ねぎのうす切りをじっくり、ひたすらあめ色になるまでこげないように炒めて小麦粉を加え、スープを加えて味を整えてから、耐熱の陶器に移してうすく切ったフランスパン、パルミジャーノチーズをおろしてたっぷりのせ、オーブンで焼きます。
 「パングラタン」にんにくは粗みじんに切って、なすは輪切り、玉ねぎはせん切りにして、鍋にオリーブオイルをひいて、野菜を炒め、缶詰のカットトマトを加えてさらに炒め白ワインを加えます。耐熱容器に残ってかたくなったパンを食べやすい大きさに切って、炒めた野菜を上にかけて、ピザ用のチーズをかけて、オーブンで焼きます。
 あるのです。デザートにもグラタンの名のつくものが。「洋梨のグラタン」まずカスタードソースをつくる。小麦粉、砂糖をふるっておき、卵をほぐし、砂糖を加えて泡立器でよく混ぜ、小麦粉を加えてなめらかに混ぜて、電子レンジで3分ほど加熱する。これをよく混ぜ合わせてから熱いうちにバターを加え混ぜ、生クリーム、ラム酒、バニラエッセンスを加えてさらによく混ぜ合わせる。市販のカスタードミックスを使ってもよい。缶詰の洋梨は、シロップの水気を切って、うすく切る。耐熱容器にバターを塗って、カスタードソースを流して、洋梨を並べて200℃オーブンで10分ほど焼く。


グラタンの子分
 フランス語でコキーユ[coquille]とは、えび、かになどの魚介類を調理してソースであえ、貝殻や貝殻形の器に盛ってオーブン表面を焼いた料理をさします。魚介類をオリーブオイルで香草焼きしただけのシンプルな調理法もあります。英語読みでは、「コキール」。
 「帆立のコキール」まず、マッシュポテトをつくる。じゃがいもは、丸ごとゆでて皮をとってつぶし、牛乳、バターを加えて練りながら煮て、塩、こしょうで味つける。帆立貝は食べやすい大きさに切る。玉ねぎとにんにくは粗みじん切り、生マッシュルームはうす切りにする。鍋にバターを熱して、野菜を炒めて、塩とこしょうを少々、帆立貝を加えて軽く火が通ったところで白ワインを加えて蒸し煮にします。ホワイトソースをつくり、具材と合わせ、上に粉チーズをふる。貝殻の器に移して、マッシュポテトは、絞り出し袋に詰めて貝殻のまわりをふちどるように絞り出して、200℃オーブンで15分ほど焼く。

   

(食文家)

参考文献
コムギ粉料理探究事典 岡田 哲 東京堂出版
改訂 調理用語辞典 社団法人 全国調理師養成施設協会編



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