小麦・小麦粉に係る話題

小麦粉のある風景

フライ大好き
                       ひらの あさか

フライに欠かせないパン粉

 フライのころもに欠かせないパン粉は、現在あるようなパン粉になるまでには長い道のりがありました。
 日本の洋食として、パン粉を使ったフライが定着するまでの歴史は、本を正せばドイツ料理のウィンナーシュニツェルがその原型だといわれています。ウィンナーシュニツェルは、仔牛肉を薄くのばして、塩、こしょうをつけ、小麦粉、卵、パンを細かく砕いて(パン粉の原型)まぶし、バターをひいた鍋で炒め焼きしたもので、これが明治期に日本へ伝わり、牛肉、鶏肉を用いたカツレツがつくられ、後にこれがとんかつに発展していったといわれています。
 8月5日は、パン粉の日。大いにパン粉を使ったフライを揚げていただきましょう。


王道あじのフライ
 何といってもフライの王様は「あじフライ」。大衆食堂の人気のメニューです。湘南の定食屋にわざわざ時間をかけても行きたい「あじフライ」があります。それは、魚屋の店横にありますが、大ぶりのあじは王道の観音開きで2枚。普通はウスターソースをジャブジャブかけるところですが、しょうゆをかけてしんなりさせてから食すのが美味です。こぼれ落ちたころものかけらをせん切りキャベツと合わせて、しょうゆを少々かけてかき混ぜるとこれが何とも味わい深い第2のおかずになるのです。


フライ昭和の味・うちの味
 昭和40年代、お誕生日会など、ハレの日のごちそうの筆頭は「スコッチエッグ」でした。今は、ほとんど絶滅寸前のフライです。つくり方は、ボウルに合いびき肉を入れ、塩とこしょうをふり、粘りが出るまでこねる。ここへ炒めた玉ねぎ、卵、パン粉を入れてさらにこねてウスターソースを加えて、ゆで卵を具材で包んでボール状にして、小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて中温で揚げる。粗熱が取れたら半分に切り分け、ほぼ同量のトマトケチャップとウスターソースを合わせたソースをつくり添える。

これと一緒につくるのが「じゃがいもフライ」
じゃがいも(男爵)は4等分に切って水からゆで、串が通るようになったら火からおろす。これに塩とこしょうをふり、小麦粉と溶き卵、パン粉をつけて高めの油できつね色になるまで揚げる。余分な調味料はかけずにそのままの方がおいしい。スコッチエッグとじゃがいもフライはよい相性でした。じゃがいもフライは、肉屋さんのそうざいとしてもよく見かけたものです。

 それは、スライスチーズが出始めた頃のことでした。はんぺんに挟んだらおいしいだろうなぁ。という発案でつくってもらった「はんぺんフライ」。
はんぺんは三角に切り、切れ目を入れて、スライスチーズも三角に切る。もみのりを用意してはんぺんにスライスチーズ、もみのりを挟み、ころもをつけて揚げて、また三角に切る。あつあつのチーズは火傷に注意して食べる。チーズとはんぺんの塩味で十分おいしい一品です。

お肉屋さんの「ハムかつ」。
プレスハムは薄くなく厚くなく切ってありました。ころもは薄くつけて、カリッと揚げてあり、ソースはウスターソースでくぐらせてあり、経木に挟んであり、熱いうちにハフハフしながらいただきました。


フライ給食の味
 給食の味として思い出すのは「白身魚フライ」。
深海魚説もあった白身魚は、そんなに水っぽくなく、生臭くもない淡泊な味がしました。白身魚は塩とこしょうをふって、ころもをつけてこんがりきつね色になるまで揚げる。玉ねぎ、パセリはみじん切りにして水にさらして水気をよくきってからマヨネーズ、酢を合わせてつくったタルタルソースをたっぷりかけて食べる。
 

 
結構楽しみだったのが「いかリング」と「オニオンリングフライ」
いかの胴の部分を使い、皮をむいて輪切りにする。水気をよくふいてから塩をふり、小麦粉、ころもをつけて中温で揚げる。玉ねぎは輪切りにして輪をほどき、塩をふり、ころもをつけて揚げる。この2つには中濃ソースがよく合う。


ちょっとオシャレなフライ

 ちょっとイタリアンな「オリーブフライ」。
 種なしのオリーブの実、緑と黒、好みでサーモン詰めのものを使い、小麦粉、溶き卵、細かいパン粉をつけてカリッと揚げる。仕上げにパルミジャーノチーズをおろし金ですってまたは、粉チーズをふってオリーブによくまぶす。


 「アスパラ肉巻きフライ」
 グリーンアスパラガスは堅い部分をピーラーでむく。豚肉バラ薄切り肉は塩とこしょうをふってから、アスパラガスを巻き、ころもをつけて揚げる。マヨネーズに粒マスタード、ピクルスのみじん切りを合わせたソースを添え、アスパラガスは食べやすい大きさに切ってたべる


 ピンチョスタイプの一口フライ
「プチトマトとベーコン巻き、うずらフライ」
 プチトマトはヘタを取って水気をきり、薄いベーコンを巻いて楊枝で刺してころもをつける。うずら卵は水気をきってから楊枝を刺してころもをつける。好みでバルサミコ酢、しょうゆをかけて食べる。


 
  (食文家)
参考文献

全国パン粉工業協同組合連合会ホームページ


*今までに、掲載したものは「メニューリスト」の「バックナンバー」の項目に入っていますので、ご覧ください。