小麦・小麦粉に係る話題

小麦粉・地域の食文化料理

★庶民による伝統の味・あいちの味

 〇 味噌煮込みうどん


 
愛知県は一大工業県であると同時に農業生産県である。東西文化の接点として発達してきたことから、かずかずの食文化が人々の生活習慣の中に根付き、全国に誇れる味の文化が形成されてきた。
 名古屋で全国的に知られている代表は金の鯱であるが、小麦が豊富にとれ、製粉会社も多いことなどから、「ういろう」「きしめん」「煮込みうどん」「八丁味噌」など有名な食べ物が多い。
 どこの地域でもどこの家でも「うどん」がつくられ、幼い時から味わった嗜好は、味噌汁やおふくろの味に代表されるように成人となっても簡単に変わらないものであり、どこの家でもつくられるポピュラーな家庭料理としての「味噌煮込みうどん」は、選び抜かれた小麦粉と生めんとダシに支えられ、味噌を基軸にした地域の食文化として継承されている。

味噌煮込みうどんの作り方

準備するもの

  • 干し椎茸1枚を水で戻す。
  • 戻し汁を使って昆布と鰹の合わせダシをとる。

調理・材料

  • 土鍋に赤味噌を大さじ3〜4杯入れる。
  • 鰹節で濃く取ったダシ汁と昆布で取ったダシの両方を、鰹ダシに対して昆布ダシ3の割合で土鍋の7部目の量に入れる。
  • 箸でしっかりと混ぜて酒とミリンを加える。
  • 強火で一気に加熱し、戻した椎茸を入れる。
  • 温かくなったら名古屋コーチンなど、鶏肉を2〜3cmに切って入れる。
  • めんは味噌煮込み専用(生めん)がお薦め。沸騰しそうなときにめんを入れる。
  • 沸騰したら蒲鉾を入れ、中火で約1分半煮る。ネギを適量入れる。
  • 生卵を割り、入れて弱火で蓋をして30秒ほど煮る。
  • お好みで七味唐辛子をかける。

栄養価  約620kcal

  材料はその地方や家庭によって異なり、それぞれ特有の味が引き継がれてきている。
 

  〇 き し め ん
  はい、「ころ」一丁!


<ざるきしめん>

 名古屋名物の一つにきしめんがある。通は新幹線名古屋駅などで一寸下車し、駅構内で腹こしらえして帰路につくというお客さんも少なくない。味噌煮込みうどんとは趣を異にしていることもその人気の所以であろう。
 名古屋の味は庶民的なのが特色である。「きしめん」のふるさとは、安城市芋川の里(昔は日本のデンマークと呼ばれていた。愛知県の中央部に位置する。)といわれている。芋川がなまって、江戸では「ひもかわ」名古屋では「きしめん」といわれたとも伝えられている。
 また、雉子麺がきしめんに、紀州めんがきしめんに、碁石麺をきしめんとの説もある。「きしめん」といいはじめたのは、慶長15年頃。約400年前ともいわれている。
 「きしめん」には勿論温かいつゆでの食べ方のほか、味噌煮込みきしめんもあるが、これから夏場に向けて食べる「ころ」の「うどん又はきしめん」である。冷やした「ざるきしめん又はざるうどん」にうどんのつゆをつけて食べるもので、ネギや大根おろしなどの薬味がのせられ、とてもさっぱりして夏場に最適である。
 また、湯ほどきした平打ちめんにたっぷりおつゆをかけ、油揚げ、ホウレン草、カツオ節をのせたヘルシーな「きしめん」等、各家庭で手軽にできることもあり根強い人気がある。
 絹のような舌ざわり、腰のあるうま味。「きしめん」本来の味は手打ちに限る。

材料と作り方など

  • うどんと同じ。違うのは厚みと幅だけである。
  • 「ゆで」時間が短くて、舌ざわりが微妙である。
  • 生めんを煮え立った湯に入れ、途中2回ほど水をさし、煮え切らないうちに火を消す。(10分程度)
  • 水洗いし、もう一度さっと湯を通す。
  • だしのつゆの作り方はどこの店でも秘中の秘だが、商品としてつゆも市販されている。

栄養価  約410kcal

 今年の夏場には新登場の愛知県産「イワイノダイチ」も「ころ」として新たな装いで登場することが期待されている。

以下は、愛知県が「あいちの伝承料理集400選」食と緑の元気な人づくり事業として、平成17年11月に作成したものを参照した。

―小麦だんご(年間/県下全域)―

●材料

小麦粉       

重曹
焼きみょうばん
砂糖
あん
 小豆
 砂糖

  500g
200cc
小さじ1.5
小さじ 1
400g

カップ4(600g)
カップ4(440g)
小さじ1

【 作り方 】

(1) 小豆にたっぷりとお水を加えて煮る。砂糖は3回ほどに分けて入れ、塩で味をととのえる。
(2) 重曹に焼きみょうばんを加え、水と砂糖を入れてよく混ぜる。
(3) (2)に小麦粉を徐々に入れ、耳たぶくらいの固さにする。
(4) これを適当な大きさに切り、手のひらで平らにし、あんで包む。
(5) 蒸し器の中に布巾の角を少し曲げて敷き、(4)のだんごを載せて7分ほど蒸す。

 愛知県下では農作業が終ればどこの農家でも作られていた。

―ハーブクッキー・フェンネルシーズ入りクッキー(西三河・一部地域)―

●材料4人分

 小麦粉(中力粉)
 砂糖
 バター
 卵
 フェンネルシード
 ハーブの花・葉

 200g
80g
100g
1個
大さじ1杯

【 作り方 】
(1) バターを常温で軟らかくし、木杓子でクリーム状になるまで十分混ぜる。
(2) 砂糖を2〜3回に分け入れ、卵、フェンネルシードの順に入れ木杓子で混ぜ合わせる。
(3) ふるった中力粉を(2)に入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせ、ボウルの中央に生地を集めラップをかけ30〜40分ねかす。
(4) オーブン皿にクッキングペーパーを敷き、生地をまるめ軽く押さえ並べる。
(5) トッピングする場合、水どき黄味をハケを使い花、葉をはりつける。
(6) オーブンに入れ180℃で12分焼く。

地元産小麦「愛知・農林61号」及び「愛知・イワイノダイチ」を使用してつくられている。

(中日本製粉事業協同組合)


*今までに、掲載したものは「メニューリスト」の「バックナンバー」の項目に入っていますので、ご覧ください。