小麦・小麦粉に係る話題

小麦粉・地域の食文化料理


*今までに、掲載したものは「メニューリスト」の「バックナンバー」の項目に入っていますので、ご覧ください。
 ○ 郷愁を誘う自然な味「ほうとう」 (山梨県)


 
首都圏から近く、大自然を味わうことが出来る山梨県は、良く知られた観光立県でもあります。なんといっても富士山があることも魅力です。
  せっかく山梨に来たのだから、おいしいものを食べたい!と思うのも自然の成り行き。そこで登場するのが、「甲州ほうとう」です。
  「ほうとう」は扁平なうどんを生麺のままスープに入れて煮込む鍋料理?!のような麺で、モチモチした食感と少し粘り気のある汁(スープ)にも独特なおいしさがあります。
  熱々のほうとうは、寒い季節にはもちろん、暑い時にフーフーと汗をかきながら食べてもとってもおいしいのです。弱った胃腸に優しく、夏バテ解消にも良いでしょう。また、夏期には「おざら」と呼ぶ冷しほうとうもあります。これは、ざるうどんとほぼ同じで、茹上げて冷水で締めた麺をつけつゆ(冷たいのと熱いのとあり)で戴きます。歯応えとのど越しが気持ち良いです。
  「ほうとう」はもともと麺打ちから行い、家々毎に自己流の作り方がありましたが、現代では麺や野菜も量販店などで揃えられます。しかしそれでも、自前で作った野菜を入れたり、味付けが違ったりと、各家庭の個性溢れる味になるのがおもしろいです。

ほうとうの作り方(熱々仕様)

●材料 (4人分)

ほうとう用生めん     
鶏もも肉
にんじん         
きのこ(なんでも可)
かぼちゃ
油揚げ
さやえんどう
長ねぎ
みそ(淡色〜赤)
だし

500グラムくらい
100グラムくらい
3センチ
適量(椎茸なら4枚)
1/4個(250グラム)
1枚
4本
1/4本
大さじ4
カップ8〜10

※季節の野菜など、たっぷり入れることをお勧めします

【 作り方 】
(1) 鶏肉は角切りにする。にんじんは5mm厚のいちょう切りにする。きのこは軸を取る必要があるものは取って食べ易いカタチにそぎ切りにし、かぼちゃは種を取り除いて一口大(または5mm厚のいちょう型)に切る。油あげは湯通しをして油抜きをし、1センチ幅の短冊に切る。長ねぎは斜め切りにする。さやえんどうはキレイに整える。
(2) 鍋にだしを入れ沸騰したら、まず鶏肉を入れ、アクを取りながら中火で5分ほど煮る。さらに、にんじん、かぼちゃ、きのこを加え、中火で5分ほど煮る。
(3) ここへ麺をほぐし入れ、中火で10分ほど(麺の太さなどで異なります。表示に従ってください。)煮たら、さやえんどう、油あげを加えてさらに2分ほど煮る。
(4) みそを溶き入れて味を調整し、さらにひと煮立ちさせて長ねぎを入れ、火を止めて、出来上がり。

ルーツは古い

 「ほうとう」のルーツは、今のうどんと同じで、中国から伝わった小麦粉食品(麺「ミェン」は小麦粉、餅「ピン」は小麦粉を使った食品。日本でいう麺【小麦粉を細長く加工した食品】は麺條とか麺條児と呼ぶ。)にあるようです。

麺――蒸餅
   |−焼餅
   |−油餅
   └ 湯餅――麺片(ホウントウン、水餃子、棋子麺等)
          |
          └ 麺條

                                                                                 (漢代の書物に記載)

  その中に(こんとん・ホウントン)というのがあり(ワンタンのこと)、味付けをしたスープで煮るという調理法でした。この「こんとん」が日本のうどん(麺條なのに?)の語源であるという説がある一方、(うんとん)というものも11世紀の中国の書物に出てきており、このも、ワンタンのようなものだった?のが後にうどんの呼び名になったとも。また、小麦粉を練ったものを水に浸しながら伸ばす「水引餅」というものが6世紀の書物にあり、そこに「(はくたく)」の製法が載っています。小麦粉を捏ねて親指ほどの太さに成形し2寸ずつに切断して水に浸して指先でごく薄く延ばしてから煮たものが(はくたく)であるとのこと。
  日本では11世紀の文献に、という文字が出てくるのが最初で、当時はワンタンのようなものだったとか。室町時代にはという文字をうんどん/うとんと読む例があり、この時点ではうどんのことを指しているらしいです。
  これら、こんとん・うんとん・はくたくなどが変化して「ほうとう」の語源になったと云われてますが、いずれにしても古くからある食品といえます。

栄養バランスの良いヘルシーメニュー

 鍋料理のようなほうとうは、採れたての野菜や旬の素材を、簡単に何でも入れられるのも楽しくおいしいです。自然と栄養バランスの良い食事になります。案外と手間も掛からないので、家族の健康の為の食事として、もっと見直されて良いのかもしれません。戦国の時代に武田信玄の軍が「ほうとう」で英気を養ったというのは、理に適っており、本当だったと思います。

  是非一度、ご家庭のオリジナル「ほうとう」を作ってみることをお勧めします。
(東日本製粉協同組合)

 ○ 焼きまんじゅう (群馬県)


この料理の由来・おはなし

 焼きまんじゅうは、群馬県地方の郷土料理の一種で、まんじゅうを竹串に刺し甘くて濃厚な味噌だれを表面に塗って焼き目をつけたものです。
  起源は前橋市内の「原嶋屋総本家」(1857年創業)の一代目が小麦粉ともち米を原料にどぶろくをたねとしてまんじゅうを作り、これを竹串に刺し味噌をつけて焼いて売り出したのがはじまりと言われています。
  ふつうのまんじゅうと違い中身の餡がなくパンのような「す」が入っているのも特徴の一つです。
  お花見や夏祭りには焼きまんじゅうの露店が並び甘い味噌の焼ける香りと長い串にさしたまんじゅうを口のまわりを気にしながらほおばる風景が上州の風物詩のひとつになっています。

●材料 (3串分)

「まんじゅう」
小麦粉
イースト
砂糖
水(30℃くらい)

「みそだれ」
みそ
砂糖
みりん


200g
6g
2g
110g


100g
150g
100g

※ 全部合わせて火にかけます。

【 作り方 】

(1) イースト、砂糖を水によく溶かしておきます。
(2) ふるった小麦粉と水を合わせよくこねます。
(3) 手につかなくなったら10分ほど休ませます。
(4) 生地を25gに小分けして丸めます。
(5) 平たい丸もち形(3cm)にします。
(6) 人肌くらいにあたためておいたセイロにすき間をあけて並べます。
(7) 大きさが2倍くらいになったら中火で5〜6分蒸します。
(8) 串に刺してみそだれを付けて両面を焼けば出来上がりです。
(東日本製粉協同組合)


 ○ おっきりこみ  (群馬県)


この料理の由来・おはなし

 おっきりこみは、群馬県における郷土料理の一種で、煮込み麺の料理のことです。
  北関東は裏作の小麦生産が盛んな地域でうどんを常食とする文化が根付いています。地域によって多少の差はありますが、塩を入れない小麦粉で作った幅広の麺を、煮干しでとった出汁に味噌もしくは醤油のつゆで煮込みます。具はその地域でとれた根菜類などを中心に適当な大きさに切りいれます。
 麺と具を「切って」つゆで「煮込む」ことから、もしくは「切り入れる」という意味の「切り込む」から自然発生したネーミングですが、発音による強調表現が好んで用いられる群馬県地域の上州弁の特徴から「おっ」という接頭語がついたとされています。

●材料 (5人分)

┌小麦粉
└水
  大根
  人参
  里芋
  椎茸
  青菜
  煮干しの出汁
  味噌  

300g
130ml
1/2本
1本
10個
5枚
適量
 2,000ml
適量

【 作り方 】

(1) 小麦粉と水をあわせてよくこねてねかします。
(2) 生地を麺棒でのばしうどんよりも幅広に包丁で切ります。
(3) 煮干しでとった出汁に(2)の麺と適当な大きさに切りわけた野菜を入れて火が通ったら味噌で味付してさらにとろみが出るまで煮込みます。

※ お好みで唐辛子をかけると一層おいしくいただけます。
(東日本製粉協同組合)