小麦・小麦粉に係る話題

小麦粉・地域の食文化料理

*今までに、掲載したものは「メニューリスト」の「バックナンバー」の項目に入っていますので、ご覧ください。
 ○ フライ (埼玉県行田市、熊谷市地方)


 埼玉県は昔から良質の小麦の産地として知られ、「朝まんじゅうに昼うどん」という言葉もあり、特に秩父地方の「まんじゅう」と加須市の「うどん」が有名です。 そんな埼玉県でも特に小麦の栽培が盛んな県北に位置する行田市、熊谷市周辺にのみ分布する郷土料理が今回ご紹介する「フライ」です。
  フライと言っても揚げ物ではなく、小麦粉を水で溶いたものに、刻んだ長ネギや豚肉などの具を入れて鉄板で焼くもので、お好み焼きに似ています。

フライのルーツ

  元々は大正時代、小麦粉を栽培する農家で「水焼き」と呼ばれ、おやつとして食べられていたと云われています。(地方によっては「どんどん焼き」、「うす焼き」、「べた焼き」とも呼ばれています。)
  その後、行田市の足袋産業が隆盛を極めていた昭和初期、女工さんのおやつとして好まれ、フライを販売する店が増えて定着したといわれています。
  では、どうして「フライ」という名称になったかと言うと、フライパンで焼くからフライと呼ばれるようになったという説や、行田の足袋産業から「布来」あるいは「富来」と書いてフライと呼ばれるようになったという説などがあります。
  ちなみに、この地域にはもう一つ、おからを素揚げしてソースをつけて食べる「ゼリーフライ」という料理もありますが、小麦粉は使用しないので省略させていただきます。

お好み焼きとの違い

 
お好み焼きは生地に予め具を混ぜてから焼きますが、フライは生地だけ先にフライパンに流した上に具をのせて焼くのが基本です。したがって、お好み焼きは具がメインなのに対し、フライは生地がメインであり、具を味わうというよりも小麦粉の生地を味わう料理と言えます。また、フライの方が食感が軽いのも特徴です。


● フライの材料

  小麦粉(中力粉または薄力粉)
  水                   
  豚肉
  長ネギ
  切イカ 
  小エビ(サクラエビ) 
  ソース
  青のり

500g
1リットル
約100g
約1/2本
 約5g
約10g

【 作り方 】
(1)

薄切りの豚肉を2cmくらいの大きさに切る。長ネギを小口切りで薄く切る。切りイカをかけ易いようにバラしておく。

(2)

小麦粉に水を少しずつ加えながら泡立て器でダマにならないように混ぜる。

(3) 大きめのフライパンに少量のサラダ油を引き、強火で熱する。
(4)

生地をおたまですくい(おたま2杯分位)、フライパン中央に流し、おたまで丸く形を整えてから中火にする。

  
(5)

生地が周りから2cm位乾いてきたら、用意した豚肉をのせ、長ネギ、切イカ、小エビを少量ずつ均等にかける。
生地をもう一度おたまですくい(1杯分位)、上から均等に具にかける。

(6)

中火で2〜3分焼いたら、フライ返しで裏返して焼く。
(フライパンと生地の間にフライ返しがスムーズに入る位になったら。)

(7) 1分位焼いたらフライ返しで生地を押して水分を飛ばす。
(8) 中火で2分位焼いたら再びフライ返しで裏返す。
(9) お皿にのせソースを適量かけ最後に青のりをふる。

 お好みに応じてつなぎに山芋や卵を加えたり、味付けにマヨネーズをかけたり色々工夫してみてはいかがでしょう。
                                         

(埼玉製粉協同組合)