小麦・小麦粉に係る話題

小麦粉・地域の食文化料理

*今までに、掲載したものは「メニューリスト」の「バックナンバー」の項目に入っていますので、ご覧ください。
 ○ 喜多方ラーメン

「蔵のまち喜多方」は「ラーメンのまち喜多方」
 「蔵のまち喜多方」として有名な喜多方市には、いまだに多くの蔵が残っている。情緒豊かな町並みを歩くと、そこかしこに見える蔵は、とても趣深く絵になる。
 そもそも喜多方が観光地として名を馳せるようになったのは、この『蔵』を目当てとする観光客が押し寄せたためである。
 喜多方は水が良い。水は飯豊山の伏流水。水が良いところは米も良い。米も良いところはお酒も良い。そして味噌や醤油が良い。もちろん喜多方の蔵は、このような醸造蔵として使用された歴史もある。
 喜多方の蔵は面白い。漆喰があれば土壁もあり、はたまた煉瓦作りもある。そしていまだにその蔵が、普通の生活に溶け込んでいるというのだから、なんとも「蔵の町」であると言えよう。
 そんな蔵と一緒に、必ずと言って良いほど目に飛び込んでくるのが、ラーメン屋である。喜多方にはラーメン屋が多い。これまた、そこかしこにラーメン屋ののぼりが見える。人口55,000人に対して、140箇所近くでラーメンが食べられるというのだから、かなりのラーメン過密地域と言えるのではないか。喜多方ラーメンの発祥は、屋台引きの支那そば屋であり、大正の終わりだか昭和初期にまで歴史が遡ると言うのだから、これまたすごい。
 一般的な喜多方ラーメンは、その独特な麺に特徴を見ることが出来る。「多加水熱成平打ち太麺」である。多加水と言うことで、柔らかな食感をイメージするのだが、これは裏切られてしまう。長いときは製麺してから1週間以上行うという熟成は、麺に独特の強い『コシ』をあたえる。そしてまた多加水であることで、とてもなめらかな『のどごし』が生まれる。この縮れた平打ち太麺があっさり醤油味のスープに良く絡んでいる。うん、美味しい!ダシが効いているのにあっさりしているから何杯でも食べられそうだ。
 

朝ラー?
 喜多方ラーメンを語る上で、忘れることが出来ないことがもう一つあった。それは『朝ラー』である。察しの良い方は気づくかもしれないが、「朝」に「ラーメンを食べる」事である。略して『朝ラー』。喜多方では朝早くからラーメン屋さんが開いているのである。この由来は諸説色々あるらしいのだが、とにかく喜多方で朝にラーメンを食べることは、ごく自然なことなのだ。「朝からラーメン!?」なんて思うのかもしれませんが、あっさり目のスープは朝からでもさらっと食べられるのだ。
 「朝からラーメン」。おすすめですよ!


究極の喜多方ラーメン
 そんな歴史のある喜多方に、面白い動きが出てきた。地元の食材にこだわって出来た「究極の喜多方ラーメン」である。
 数年前から一部のラーメン屋の麺に、「喜多方産のゆきちから小麦」から製粉した小麦粉を使用しているのである。ゆきちからで作った中華麺は、独特のもっちりとした食感が美味しい。毎年喜多方で開かれるラーメンのイベント「ラーメンフェスタ」でも販売されて、参加者からは評判がよい。そしてこの「究極の喜多方ラーメン」はイベント以外でも市内のラーメン屋で食べることが出来るのだが、数量限定で販売店も限定である。これを喜多方ラーメンと呼ぶのかそれとも全く新しいラーメンと呼ぶのかは、意見の分かれるところであろうが、このゆきちからを使ったラーメンを提供するラーメン店にはのぼりとポスターがあるので、従来の喜多方ラーメンと食べ比べをしてみるのも良いだろう。
 そしてこの「究極の喜多方ラーメン」はさらなる進化を遂げようとしている。「99.9%地元産究極の喜多方ラーメン」である。
 麺は同じく「喜多方産のゆきちから小麦」から製粉した小麦粉を使用。スープには「会津地鶏」で取ったダシを。チャーシューには地元「エゴマ豚」。素材の殆どを地元産農畜産物で作ったとにかく食材にこだわった喜多方ラーメン。まだ、企画段階ではあるが、生産者と多くの人達の努力で少しずつ完成に向かっている。
 もうすぐ食べることが出来るかと思うと、今から楽しみだ!

(東北製粉協同組合)